1.バラ色のダンス
作詞:杉良太郎
作曲:弦哲也
この世界で 起きている
悲しい出来事を 知っていますか
耳を傾けたことが ありますか
生きてる間 つらいことしか知らない人を
一人では 寂しすぎる
せめて誰かが そばにいて
バラ一輪は 望まなくて
この手の中に 花びら一枚
もしも受け取ることができたなら
あぁ 愛の花びら 一枚あれば
心の中で ダンス あなたと ダンス
バラ色のダンス
今日も朝日が のぼります
あたたかい光に 包まれますか
冷えた心を 溶かしてくれますか
あなたがいないと 生きるということ難しくて
花びらに のせた涙
あなたの愛で 捕まえて
「幸せほしい」望まなくて
この目の中に 流れ星ひとつ
つかまえていたいだけ いつまでも
あぁ 愛の花びら 一枚あれば
心の中で ダンス あなたと ダンス
バラ色のダンス
あぁ 愛の花びら 一枚あれば
心の中で ダンス あなたと ダンス
バラ色のダンス
ルルル… ラララ…
2.大好きふるさと
作詞:大地良
作曲:大地良
ふるさとの空はいつでも晴れて
長靴をはいた おじさんが
ドライアイスの けむりあげ
いちごが入る アイスキャンディー
かたくてかめないから なめながら歩いた
真夏の昼に 木の陰で 蝉の鳴き声 よみがえる
ふるさとを思い出す 誰でも持っている
大好きふるさと やっぱりふるさと
ふるさとの空はいつでも晴れて
はっぴに はちまき 足袋 裸足
汗を飛ばして 練り歩く
幼馴染が うちわであおぐ
子供のみこしでいい 今すぐかつぎたい
祭りが終わり 帰り道 下駄の鼻緒が きれていた
ふるさとを思い出す 誰でも持っている
大好きふるさと やっぱりふるさと
ふるさとの空はいつでも晴れて
子供の頃には 長かった
この道は今 短くて
山は意外と 小さく見えた
市場の角の肉屋 あげたてコロッケで
口の中まで やけどした 今もあの味 忘れない
ふるさとを思い出す 誰でも持っている
大好きふるさと やっぱりふるさと
3.おれの道
作詞:杉良太郎
作曲:安藤実親
役者、役者というけれど
我が身を削って 回りを照らす
世話場の話に泣かされて
大向うまでも涙声
われる拍手に
男勝負の 男勝負の 正念場
演ずることは 易しいが
役になりきる 難かしさ
奈落にじっと立ちすくみ
叶わぬまでもどこまでも
吐いた台詞に
男一筋 男一筋 夢舞台
師匠しらずの 芝居ゆえ
芸のくるしみ 吐く血潮
たとえ鬼だと云われても
あまえに許さぬ芸の道
一心不乱
男生命の 男生命の 晴れ舞台
今日のめでたい 千穐楽を
祝ってくれた 皆様へ
初日に返って応えたい
役者冥利に心で泣いて
命を燃やす
男花道 男花道 華舞台
4.いいってことよ
作詞:いではく
作曲:遠藤実
若気(わかげ)のいたりで 勇み足
心ならずも 傷つけた
二十才(はたち)の頃の 純情に
あいつの親父(おやじ)が こう言った
「いいってことよ…」
たったひと言 身にしみた
まっすぐばかりじゃ 歩けない
人が生きてく 道の上
それでも真実(まこと) 一本に
通してゆきたい 馬鹿もいる
「いいってことよ…」
そっと自分に 言いきかす
些細なことから 根にもって
こだわるやつは 愚の骨頂
はみだしつっぱる 若い衆
始末が自分で つけられりゃ
「いいってことよ…」
時代(とき)と因果は 回りもの
「いいってことよ…」
5.平手造酒 大利根囃子
作詞:杉良太郎
作曲:杉良太郎
人のいく道 数あれど
好きで選んだ 剣の道
夜空に咲いた 花火より
燃えて短い この命
江戸の水より 利根川の
水に馴染んだ 平手造酒
世間をすねて 故郷(くに)を捨て
どこへ流れる はぐれ雲
呼ばれた気がして 振り向けば
ただよしきりが 啼くばかり
昔鳴らした 二本差し
今じゃ浮世の 裏街道
受ける川風 千鳥足
酒と道ずれ あの世まで
武職渡世の 恩義でも
外せばすたる 男道
大利根囃子を 口遊み
抜くぞ北辰 一刀流
6.旅鴉半次郎 ふりむけば夕陽
作詞:保富康午
作曲:遠藤実
花がやさしい 小さな花が
むごい きびしい 浮世の風も
こらえ こらえて きれいに咲けと
そっと 教えてくれた人
今日も 呼ばれた そんな気で
ふりむけば ああ 夕陽
「お嬢さん、お忘れでござんすか。
子供の頃…お店で丁稚奉公をしておりやした半次郎でごぜえやす。
…お嬢さん、どうか、どうか自分で自分を捨てねえでおくんなせえ。
捨てたら、おしめえだ。沈む夕陽が明日は朝陽になって昇ってくる
…お嬢さん、どうかその朝陽になっておくんなせえ。」
花が恋しい 故郷の花が
生まれぞこない 泣き虫坊主
そんなおいらの 涙を拭いた
白い 花びら 細い指
遠いあの日に帰りたい
ふりむけば ああ 夕陽
「お嬢さん、お嬢さん、しっかりしておくんなせえ!
お嬢さん、お嬢さん、
こんなところで、こんなところで死んじまったんじゃ私は、
私はこれから一体どうすりゃいいんでござんすか。私は、
ねぇお嬢さん…お嬢さん
私と一緒に行きましょうね。誰もいねぇところへ行きやしょうね。
どこ迄も…どこ迄も一緒でござんすよ。」
花が悲しい いのちの花が
たった ひとりで ほろりと散った
せめて 見果てぬ 夢追いながら
旅でござんす 半次郎
燃えて 流れる 雲ふたつ
ふりむけば ああ 夕陽
7.花と龍
作詞:もず唱平
作曲:船村徹
出船 入船 若松の
ゴンゾ稼業の 道連れは
意地と 度胸と 心意気
咲いて散らせと 花がいう
吠えて 走れと 龍がいう
遠賀 川筋 売り出しは ああ 花と龍
苦労かけるな すまないと
かけて やりたい 詫言葉
許せ お前は 恋女房
義理をたてたら 花が泣く
情すくえば 龍が泣く
背なで今宵は なぜうずく ああ 花と龍
闇と 無情の 人の世に
せめて 小さな 灯でも
俺の この手で 点したい
嘘に 染まらぬ 花がある
天に 恥じない 龍がいる
男一代 まっしぐら ああ 花と龍
8.君は人のために死ねるか
作詞:杉良太郎
作曲:遠藤実
昨日ひとりの男が死んだ
戦って戦って ひっそり死んだ
あいつは何の取り柄もない
素寒貧な若ものだった
しかしあいつは知っていた熱い涙を
戦って死ぬことを
どうして死んだのかとは
訊かない訊かない
でもあいつの青春は
何処へ何処へ埋めてやればいい
君は人のために死ねるか
君は人のために死ねるか
あいつの名はポリスマン
昔 人は戦さで死んだ
国のため戦って 黙って死んだ
いま熱い血は何処にもない
泣くことさえ人は忘れた
しかし世慣れたさゝやきや薄ら笑いで
倖せを守れるか
明日に男が死んで
消えても消えても
花も言葉もいらない
風が空を過ぎたら忘れてほしい
君は人のために死ねるか
君は人のために死ねるか
そいつの名はポリスマン
許せない奴がいる
許せない事がある
だから倒れても倒れても
立ち上る立ち上がる
俺の名前はポリスマン
9.杉良太郎の君こそわが命
作詞:川内康範
作曲:猪俣公章
あなたをほんとは さがしてた
汚れ汚れて 傷ついて
死ぬまで逢えぬと 思っていたが
けれどもようやく 虹を見た
あなたのひとみに 虹を見た
君こそ命 君こそ命 わが命
あなたをほんとは さがしてた
この世にいないと 思ってた
信じるこころを なくしていたが
けれどもあなたに 愛を見て
生まれてはじめて 気がついた
君こそ命 君こそ命 わが命
あなたをほんとは さがしてた
その時すでに おそかった
どんなにどんなに 愛していても
あなたの命は 短くて
遠くはなれて 行くけれど
君こそ命 君こそ命 わが命
10.夜霧よ今夜も有難う
作詞:浜口庫之助
作曲:浜口庫之助
しのび会う恋を
つつむ夜霧よ
知っているのか
ふたりの仲を
晴れて会える
その日まで
かくしておくれ 夜霧 夜霧
僕等はいつも
そっと云うのさ
夜霧よ今夜も有難う
夜更けの街に
うるむ夜霧よ
知っているのか
別れのつらさ
いつか二人で
つかむ幸せ
祈っておくれ 夜霧 夜霧
僕等はいつも
そっと云うのさ
夜霧よ今夜も有難う
11.おもいでの神戸
作詞:坂口照幸
作曲:弦哲也
この坂下りたら 海から風が吹く
神戸 元町 ここへ俺を呼ぶ
もの言わぬ 過去がある 男の胸には
今もこの俺 迎えてくれるのか
坂の町 海の町
おもいでの神戸
昨日は遠くて あの日が近くなる
酒で忘れて 酒で苦しむよ
面影を 掠(かす)めてく 桜の花にも
こころ痛める 「許してくれるかい…」
うしろ影 細い肩
おもいでの神戸
こんなに眠りを 貪(むさぼ)り尽くすのは
神戸 須磨浦 いつの頃だろう
港には 今日も又 入船出船の
俺もここから も一度出直せる
坂の町 海の町
おもいでの神戸
12.港のちぎれ雲
作詞:山口洋子
作曲:弦哲也
ふるさとを聞くな 生まれも育ちも
かもめで飛んで 出船で去って
片手であばよ―――
港の秋雲 ちぎれ雲
それがいまの俺
一度惚れたら その女性(ひと)の
幸せだけを ただ祈る
想い出を聞くな 好きじゃないんだ
ふりむきゃ一つ 教えて三つ
傷あとばかり―――
夕焼け夢雲 はぐれ雲
気ままで身まま
言葉少なく 頷いて
離した指が 熱かった
行く先を聞くな 泪は苦手だ
汽笛が吠えて 桟橋(さんばし)揺れて
別離(わかれ)が残る―――
月夜の旅雲 迷い雲
影だけ連れて
たったひとつの 手荷物は
情で結んだ 契り花
13.夫婦詩
作詞:大地良
作曲:大地良
今も昔も人はみな 一期一会と言いました
中でも夫婦の契りには
忘れてならない 命を結ぶ
(台詞)「そうか そんなにうれしいのか」
離さない 離さない
人もうらやむ 夫婦詩
今も昔も人はみな 子はかすがいと言いました
中でも子供の笑顔には
切っても切れない 命のきずな
(台詞)「さぁ 涙をふきな」
離さない 離さない
人もうらやむ 夫婦詩
今も昔も人はみな 目は口ほどと言いました
中でもお前とかわす目は
人にはわからぬ 命の炎
(台詞)「力いっぱい 抱いてやろうな」
離さない 離さない
人もうらやむ 夫婦詩
14.ぼけたらあかん長生きしなはれ
作詞:天牛将富
作曲:遠藤実
年をとったら出しゃばらず
憎まれ口に泣きごとに
人のかげぐち愚痴いわず
他人のことは誉めなはれ
知ってることでも 知らんふり
いつでもアホでいるこっちゃ
ぼけたらあかん ぼけたらあかん
長生きしなはれや
勝ったらあかん負けなはれ
いづれお世話になる身なら
若いもんには花もたせ
一歩さがってゆずりなさい
いつも感謝を忘れずに
どんな時でもおおきにと
ぼけたらあかん ぼけたらあかん
長生きしなはれや
(じっちゃん ばっちゃん がんば!)
(じっちゃん ばっちゃん がんば!)
なんぼゼニカネあってでも
死んだら持って行けまへん
あの人ほんまにええ人や
そないに人から言われるよう
生きてるうちにバラまいて
山ほど徳を積みなはれ
ぼけたらあかん ぼけたらあかん
長生きしなはれや
そやけどそれは表向き
死ぬまでゼニを離さずに
人にケチやと言われても
お金があるから大事にし
みんなベンチャラいうてくれる
内証やけれどほんまだっせ
ぼけたらあかん ぼけたらあかん
長生きしなはれや
わが子に孫に世間さま
どなたからでも慕われる
ええ年寄りになりなはれ
頭の洗濯生きがいに
何か一つの趣味持って
せいぜい長生きしなはれや
ぼけたらあかん ぼけたらあかん
長生きしなはれや
(じっちゃん ばっちゃん がんば!)
(じっちゃん ばっちゃん がんば!)
15.恋石火
作詞:川内康範
作曲:曽根幸明
切りもせぬのに 血をふきあげる
そんな恋には 二度とは逢えぬ
そうだよいつかは 散る身じゃないか
いいからそのまま 抱き合って
男花女花(おばなめばな)の 火柱あげりゃ
暗夜航路の 灯りになるさ
一緒にいなけりゃ 呼吸(いき)もできない
できぬ証しを 見せろとせまる
世間のまなこを まっすぐうけて
いいからしっかり 寄り添って
命ぎりぎり ぎりぎり燃えりゃ
暗夜航路の 灯りになるさ
あっという間に 時が流れる
季節季節の 春待つよりも
好いて好かれた 一ッ石(いし)
いいからそのまま 動かずに
燃えて燃やして 石火になりゃァ
暗夜航路の 灯りになるさ
16.終着駅まで
作詞:たかたかし
作曲:藤竜之介
何があなたに 見えますか
枯葉がひとひら 舞う秋に
小さな駅から 希望を胸に
喜び悲しみの 汽車を乗り継ぎ
あゝふりむけば ひとすじの道程(みち)よ
あゝ人生の 風雪にたえて
今あかあかと 夕陽が照らす 夕陽が照らす
飾る花さえ 歌もない
そんな時代も あったよね
あなたの笑顔に 明日を信じ
いくつも越えてきた 長いトンネル
あゝささやかな 幸せをもとめ
あゝささえあい でこぼこの道を
ただひたむきに 歩いて来たね 歩いて来たね
少し白髪も ふえたけど
心はまだまだ 元気です
終着駅まで あなたとともに
思い出アルバムを 増やしつづけて
あゝよりそえば ほほ笑みがつつむ
あゝ変わらない あなたへの愛を
今しみじみと 見つめる夕陽 見つめる夕陽
17.すきま風
作詞:いではく
作曲:遠藤実
人を愛して 人はこころひらき
傷ついて すきま風 知るだろう
いいさそれでも 生きてさえいれば
いつか やさしさに めぐりあえる
その朝 おまえは 小鳥のように
胸に抱かれて 眠ればいい
夢を追いかけ 夢にこころとられ
つまずいて すきま風 見るだろう
いいさそれでも 生きてさえいれば
いつか ほほえみに めぐりあえる
その朝 おまえは 野菊のように
道のほとりに 咲いたらいい
いいさそれでも 生きてさえいれば
いつか しあわせに めぐりあえる
その朝 おまえは すべてを忘れ
熱い涙を 流せばいい
18.はぐれ道
作詞:大地良
作曲:大地良
ふるさと遠く 都に向かい
真探して 体をはって
受けた傷跡 風が吹く
俺の道 茨道
過ぎし道 一輪の花
山が動くか 男の意地で
義理や人情も はやらぬままに
きった啖呵が 命取る
俺の道 一人道
過ぎし道 一輪の花
住めば都と お前も言った
情けかけても 届かぬものを
遠く汽笛が 鳴くばかり
俺の道 嵐道
過ぎし道 一輪の花
19.男の人生
作詞:藤田まさと
作曲:遠藤実
泥をつかんで 歩こうと
傷を背負って 歩こうと
歩いた道に 悔はない
俺の選んだ 人生だ
生きてく道は 生きてく道は
アー ひとつだけ
気障なようだが この俺に
惚れた女が ひとり居た
真ッ暗闇の 道端で
抱いたあいつの 細い肩
そのぬくもりが そのぬくもりが
アー 身に沁みた
過去をほじくりゃ きりがない
俺とあいつの 生きざまを
笑ったやつも いたけれど
俺はうしろを 見たくない
あいつが側に あいつが側に
アー いる限り
20.お前の背中
作詞:大地良
作曲:大地良
親も知らない 情けもしらぬ
闇にまぎれて 生きてきた
そんなこの俺 ささえたお前
抱いた背中に 苦労のあとがある
酒やばくちを仕事といって
一人ぼっちにした俺を
愚痴も言わずに 涙も見せず
抱いた背中に 心と書いてやる
花も咲かせた これから先は
馬鹿はしないさ 泣かさない
俺の命さ はじける笑顔
抱いた背中に 幸せ書いてやる
21.無法松の一生(度胸千両入り)
作詞:吉野夫二郎
作曲:古賀政男
小倉生れで 玄海育ち
口も荒いが 気も荒い
無法一代 涙を捨てて
度胸千両で 生きる身の
男一代 無法松
空にひびいた あの音は
たたく太鼓の 勇駒
山車の 竹笹 提灯は
赤い 灯(あかし)に ゆれて行く
今日は祇園の 夏祭
揃いの浴衣の 若い衆は
綱を引出し 音頭とる
玄海灘の 風うけて
ばちがはげしく 右左
小倉 名代は 無法松
度胸千両の あばれうち
泣くな嘆くな 男じゃないか
どうせ実らぬ 恋じゃもの
愚痴や未練は 玄海灘に
捨てて太鼓の 乱れ打ち
夢も通えよ 女男波(みょうとなみ)
22.吉良の仁吉
作詞:萩原四朗
作曲:山下五朗
海道名物 数あれど
三河音頭に 打ち太鼓
ちょいと太田の 仁吉(にきち)どん
後ろ姿の 粋(いき)なこと
吉良の港は おぼろ月
泣けば乱れる 黒髪の
赤いてがらも 痛ましや
お菊十八 恋女房
引くに引かれぬ 意地の道
止めてくれるな 名がすたる
いやな渡世の 一本刀
辛い別離を なぜきらぬ
嫁と呼ばれて まだ三月(みつき)
ほんに儚(はかな)い 夢のあと
行かせともなや 荒神(こうじん)山へ
行けば血の雨 涙雨
23.「さくら吹雪」より 夫婦桜
作詞:いではく
作曲:遠藤実
おまえを支えて おれは生きる
おまえの助けで おれが生かされる
ふたりの道が 合わさって
人という字に なった朝
夫婦桜の夫婦桜の 花が咲く
おまえのこころが おれのこころ
おまえの笑顔が おれのやすらぎさ
ふたりが歩く その道は
山も涙の 川もある
明日を信じて明日を信じて 春が来る
おまえのいのちは おれのいのち
おまえの夢には おれの夢が住む
ふたりでひとり いつの日も
そっと寄りそう 人生に
桜吹雪が桜吹雪が ふりそそぐ
24.瞼の母
作詞:坂口ふみ緒
作曲:沢しげと
軒下三寸 借りうけまして
申し上げます おっ母さん
たった一言 忠太郎と 呼んでくだせぇ
呼んでくだせぇ たのみやす
「おかみさん 今何とか言いなすったね
親子の名のりがしたかったら
堅気の姿で尋ねて来いと言いなすったね
笑わしちゃいけねぇぜ
親にはぐれた子雀が ぐれたを叱るは無理な話よ
愚痴じゃねぇ 未練じゃねぇ
おかみさん 俺らの言うことを よく聞きなせぇ
尋ね 尋ねた母親に 倅と呼んでもらえぬような
こんなこんなやくざに 誰がしたんでぇ」
世間のうわさが 気になるならば
こんなやくざに なぜ生んだ
つれのうござんす おっ母さん 月も雲間で
月も雲間で もらい泣き
「何言ってやがんでぇ 何が今更 忠太郎でぇ
何が倅でぇ俺らにゃおっ母はいねぇんでぇ おっ母さんは
俺の心の底に居るんだ 上と下の瞼を合わせりゃ
逢わねぇ昔のやさしいおっ母さんの面影が浮かんでくらぁ
逢いたくなったら 逢いたくなったら
俺ぁ 瞼をつむるんでぇ」
逢わなきゃよかった 泣かずにすんだ
これが浮世と いうものか
水熊横丁は 遠灯り 縞の合羽に
縞の合羽に 雪が散る
25.北の旅人
作詞:山口洋子
作曲:弦哲也
たどりついたら 岬のはずれ
赤い灯が点く ぽつりとひとつ
いまでもあなたを 待ってると
いとしいおまえの 呼ぶ声が
俺の背中で 潮風(かぜ)になる
夜の釧路は 雨になるだろう
ふるい酒場で 噂をきいた
窓のむこうは 木枯まじり
半年まえまで 居たという
泣きぐせ 酒ぐせ 泪ぐせ
どこへ去(い)ったか 細い影
夜の函館 霧がつらすぎる
空でちぎれる あの汽笛さえ
泣いて別れる さい果て港
いちどはこの手に 抱きしめて
泣かせてやりたい 思いきり
消えぬ面影 たずねびと
夜の小樽は 雪が肩に舞う
26.赤いハンカチ
作詞:萩原四朗
作曲:上原賢六
アカシヤの 花の下で
あの娘が窃っと 瞼を拭いた
赤いハンカチよ
怨みに濡れた 目がしらに
それでも泪は こぼれて落ちた
北国の 春も逝く日
俺たちだけが しょんぼり見てた
遠い浮雲よ
死ぬ気になれば ふたりとも
霞の彼方に 行かれたものを
アカシヤの 花も散って
あの娘はどこか 俤(おもかげ)匂う
赤いハンカチよ
背広の胸に この俺の
こころに遺(のこ)るよ 切ない影が
27.明日の詩
作詞:いではく
作曲:遠藤実
たとえひと時の やすらぎでも
あれば明日から 生きてゆけると
つぶやいた 横顔に
何を答えれば いいんだろう
木枯らしの吹く朝が寂しかったら
おれの背中みつめながらついて来い
泣いて昨日を ふり返るより
明日の詩を 唄おう
いつもひと並みに くらすことが
ほんのささやかな 望みですと
さみしそうな ほほえみに
どんななぐさめが あるんだろう
ため息を消すように雨が降るなら
おれの胸でおもいきり泣くがいい
泣いて昨日を ふり返るより
明日の詩を 唄おう
人生がくり返すことはないけど
やりなおしはいつだってできるだろう
泣いて昨日を ふり返るより
明日の詩を 唄おう
28.おまえとおれ
作詞:杉良太郎
作曲:遠藤実
そんなに好きじゃなかったんだよ 初めはさ
それほど いい女でもないお前にさ
どうかしてたよ 俺も
だけど…これが男と女かな
俺しかないんだね 俺しかないんだね
お前には
何にも出来ないおまえになんで惚れたのか
他にも 好きな女が あゝいたのにさ
どうかしてたよ 俺も
だけど…幸福にしてみたかった
俺しかないんだね 俺しかないんだね
お前には
こんなに深くなるのがとってもこわかった
年の差 気にせず燃えて 結ばれた夜
どうかしてたよ 俺も
だけど…お前をいまは愛してる
俺しかないんだね 俺しかないんだね
お前には
29.昭和残照
作詞:坂口照幸
作曲:弦哲也
いつか死んでも 名を残す
それが男の 夢ではないか
昭和残照 男の誉れ
骨が父なら 血は母ぞ
歌い残した
歌い残した 命なり
たった一つの 泣きどころ
渡しそびれた 情けが残る
昭和残照 男の誉れ
そんな女の まごころが
俺をいまでも
俺をいまでも 通せんぼ
義理と人情 裏表
どちら欠いても 男は枯れる
昭和残照 男の誉れ
闇が切れたら 夜も明ける
行こかこの道
行こかこの道 どこまでも
30.吉野に風が
作詞:小椋佳
作曲:小椋佳
他愛ない 諍いの 煩わしさを
逃げて 訪ねた 山の上
桜 桜の まぶしさが
すべての憂さを 吹き飛ばす
お前を 連れて 来ればよかった
吉野に 風が なよ風が舞う
人の世の かりそめの 出会いとは言え
心 重ねて 夢の中
桜 桜の 見事さに
負けない絵巻 描いたね
お前の 笑みを 花に浮かべて
吉野に 風が そよ風が立つ
明るさと 気高さと 有り難さとが
匂い 踊って 山の上
桜 桜が 競い合い
些細な惑い 攻め飛ばす
お前の元へ 心 いざなう
吉野に 風が 涼風が吹く
お前を 連れて 来ればよかった
吉野に 風が なよ風が舞う
31.矢立の杉
作詞:大地良
作曲:大地良
絹雨(きぬさめ)が降り 足が止まる
虹が出て まるで夢の中
目の前に そびえる 千年の杉
旅人よ 少し休んでいかないかと
語りかけてくる
ここは甲州笹子(ささご)峠の 黒野田村
矢立(やたて)の杉の物語
粉雪が舞う 夢も凍る
立ちすくむ まるで闇の中
若者よ 悩むな 落ちた花びら
かれるだけ さびた心とけてゆく
ほこらの中から
見上げる空に輝く星が 強く生きろ
矢立の杉が抱きしめる
旅人よ 生きることに疲れた時は
ここへ来るといい
ここは甲州笹子峠の 黒野田村
矢立の杉のあるところ
32.angel -天使を見つけた-
杉良太郎・伍代夏子
作詞:阿久悠
作曲:弦哲也
都会に天使は 棲めないけれど
わたしは天使の 心で生きる
ときには汚れて 傷つくけれど
やさしい笑顔で また立ち直る
そういうおまえが ほんとの天使
目立たぬ姿で 生きてはいるが
誰にも清らな 心を見せて
元気でいてねと ささやきかける
信じましょう 愛しましょう
笑いましょう 生きましょう
すれちがう 人と人
男と女 天使と思いましょう
ふとした出会いで 世界は変わる
愛なきこの世と 嘆いちゃ駄目よ
無邪気に微笑む 心があれば
あしたを夢みる 二人になれる
隙間をうずめに こちらへおいで
天使の歌など 歌っておくれ
翼がなくても おまえはやはり
しあわせ運んで 来たひとらしい
信じましょう 愛しましょう
笑いましょう 生きましょう
すれちがう 人と人
男と女 天使と思いましょう
信じましょう 愛しましょう
笑いましょう 生きましょう
すれちがう 人と人
男と女 天使と思いましょう
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